
夏になると、熱中症対策として空調服や水分補給、塩分タブレットなどが注目されます。もちろん、どれも大切な対策です。しかし、現場で体調を崩す原因は、その日の暑さだけとは限りません。
実は熱中症のリスクは、家を出る前から少しずつ積み重なっています。
- 朝食を抜いたまま出勤する
- 睡眠不足のまま現場へ向かう
- 前日の疲労や飲酒が残っている
こうした何気ない習慣が、暑さに負けやすい体の状態を作ってしまうことがあります。今回は、見落とされがちな「出勤前の熱中症対策」について考えてみます。
熱中症対策は現場に着く前から始まっている
熱中症対策というと、
などを思い浮かべる方が多いと思います。もちろん重要な対策です。しかし、その効果を十分に発揮できるかどうかは、現場に到着した時点の体調にも左右されます。
例えば、
- 朝食を抜いている
- 睡眠時間が短い
- 前日の疲労が抜けていない
- 起床後ほとんど水分を取っていない
こうした状態では、作業開始前から体に負担がかかっています。
現場で症状が出たとしても、その原因は数時間前、あるいは前日の夜から始まっていることも少なくありません。
なぜ「朝飯抜き」が危険なのか
朝食を抜くと、体は長時間エネルギー補給ができていない状態になります。さらに、寝ている間にも汗をかくため、朝の時点で体内の水分は減っています。その状態で現場へ向かうと、エネルギー、水分や塩分不足を抱えたまま作業を始めることになります。
また、水分は飲み物だけで補給しているわけではありません。ご飯や味噌汁、野菜、果物などの食べ物からも水分を摂っています。朝食を抜くということは、食事から摂れる水分も失うということです。
豪華な朝食は必要ありません。
よく食べるものとしては単体では勿論栄養面などありますが、「何も食べない」よりは、体への負担を減らしやすくなります。
睡眠不足は暑さへの耐久力を下げる
暑い日の現場では、体温を調整するために多くのエネルギーを使います。しかし睡眠不足の状態では、その余裕が少なくなります。本人は、「ちょっと眠いだけ」と思っていても、
集中力の低下・疲労感の増加・判断力の低下などの可能性があります。
前日の飲酒が影響することもある
夏場の仕事終わりの一杯は格別です。しかし、飲み過ぎには注意が必要です。アルコールを摂取すると体内の水分が失われやすくなります。翌朝には回復したつもりでも、水分不足や疲労が残っていることがあります。そこへ強い暑さが加わると、体への負担はさらに大きくなります。
前日に飲酒した日は、普段以上に朝の水分補給や体調確認を意識したいところです。
「まだ大丈夫」が危険な理由
現場では責任感の強い人ほど無理をしてしまうことがあります。足場組立やコンクリート打設など、チームで動く作業では、「今は止められない」・「みんな頑張っているから言い出しにくい」と感じることもあるでしょう。
しかし、体調不良を我慢して作業を続けた結果、症状が悪化してしまえば本人だけの問題では済みません。再発防止や最悪作業中止など、周囲の職人さんや管理者にも影響が出ます。
だからこそ、「今日は少しおかしいな」と感じた時点で立ち止まることが大切です。
【まとめ】出勤前に確認したい3つのこと
まずは出勤前に次の3つだけ確認してみてください。
① 朝食を食べたか
最悪おにぎり1個でも構いません。空腹のまま現場へ向かうより、体への負担を減らしやすくなります。
② 水分を補給したか
起床直後は軽い脱水状態になっていることがあります。現場に着いてからではなく、家を出る前から意識しておきましょう。
③ 十分な睡眠を取れたか
睡眠不足の日は、普段以上に体調変化へ注意が必要です。
熱中症対策は「出勤前の習慣」から空調服や塩分補給タブレットは大切です。しかし、それだけでは防ぎきれないこともあります。
朝食を取ること・十分な睡眠を取ること・出勤前に水分を補給すること。そして、自分の体調を確認すること。熱中症対策は現場に入ってから始まるものではありません。家を出る前の小さな習慣も、大切な熱中症対策のひとつです。
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2026/6/29公開








































